内面世界が外面世界を作り上げている。
これまでも何度かそういう類の内容には触れてきたのに、
なぜかこれまでとは違う受け取り方をする時がある。
腑に落ちるとはまさにこんな感覚なんだろう。
心の中にしっかりと根を張った考え方は、
たとえ無意識の領域に落ちても、ずっと機能し続ける。
0〜7歳は「刷り込み期」と呼ばれるらしいのだが、
おそらくここで出会う人たちの中で最も強力な影響を受けているのは親だろう。
例えばそれは仕事に関する思い込みだったり、
自分自身や他人との関わり方だったり、
お金に関する態度だったり、
人生を構成するもの、すべてにおいて。
例えばお金に関して言えば、私の父は浪費家で、
母はいつもお金がない、ないと愚痴をこぼし、嘆いていた。
また母にお年玉を親戚の前で回収されてすごく恥ずかしい思いをしたことや、
欲しいゲームを買ってもらえなくて、親や姉の祖母のお金に手を出したこと、
とってもいない銀行口座のお金を盗んだと母に疑われ、叱責されたこと、
お金を誰かから貰うときは遠慮して申し訳なさそうにすることを教えられたこと、
そして究極には「我が家は貧乏だ」という思い込みや、
「お金はそんなに必要じゃない」と言った信念。
どう考えても私は「お金」に対して、良い印象を持っていなかった。
そしてその内面世界通りに外面世界が合わせてくれていた。
仕事を変えたり、増やしたりして、
外面世界をなんとか変えようとするよりも、
まず内面世界でどんな思いこみが根を張っているのか、
しっかりと書き出して、点検した方がいいかもしれない。
そして不要な思い込みは手放していく。
両親のお金に対する態度は、見事に私にミックスして受け継がれた。
私は浪費家で、かつお金が不足することへの恐怖に日々支配されている。
多分、これはお金の分野だけでなく、
あらゆる面で私は父と母のミックスなのだ。
反面教師にしようと強烈に思考を転換しなかったものについてはほぼ例外なく。